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下肢(足・脚)の痛みについて

下肢の痛みは、私たちの生活に直接的な影響を与える症状です。足や脚の問題は歩行障害だけでなく、姿勢の乱れや他の部位への負担増加など、全身に波及する可能性があります。
下肢の痛みの原因は実に多様です。足首の捻挫や筋肉の張りといった比較的軽度なものから、骨折、アキレス腱断裂などの重度の外傷、さらには変形性関節症や末梢神経障害など慢性的な疾患まで幅広く存在します。また、腰部や股関節の問題が下肢に痛みとして現れることもあります。
福井市加茂河原の宮﨑整形外科では、患者様お一人おひとりの症状に合わせた適切な診断と治療を提供しています。下肢に不快感や痛みを感じる場合は、お早めにご相談ください。
こんな症状はありませんか?
- 歩行時の足の痛み:歩く際に感じる足の痛みや違和感
- 脚の腫れや発赤:足・脚に見られる腫れや赤み、熱感
- 靴を履いた際の圧迫感や痛み:靴を履く時の不快感や痛み
- 夜間や安静時の脚の痛み:休息中や夜間に感じる足の痛み
- 階段昇降時の膝や足の痛み:階段を使う際の膝や足の痛み
- 足の指の変形や痛み:足の指の変形、特に親指の変形や痛み
- 運動後の足の疲労感や痛み:スポーツや運動後の足の疲れや痛み
- 足の捻挫・腫れ:急激な動きによる捻挫や腫れ
など
下肢(足・脚)の痛みの主な原因
アキレス腱断裂
アキレス腱が突然切れてしまう外傷です。スポーツ活動中に多く発生します。
主な症状
- かかとの上部に激しい痛み
- かかとで立つことができない
- アキレス腱部の陥凹
など
治療方法
保存療法(ギプス固定)または手術療法を行います。その後、段階的なリハビリテーションを実施します。
足底筋膜炎
足底の筋膜に炎症が生じる疾患です。
主な症状
- かかとの内側部の痛み
- 朝起きた時や長時間の安静後に痛みが強くなる
- 歩行時の痛み
など
治療方法
ストレッチ、足底板、消炎鎮痛剤の投与などの保存療法を行います。難治性の場合は体外衝撃波治療を検討します。
外反母趾
親指が外側に曲がり、第一中足骨頭が内側に突出する変形です。
主な症状
- 親指の付け根の痛みや腫れ
- 親指の外反変形
- 靴擦れやマメの形成
など
治療方法
軽度の場合は足底板や装具療法を行います。変形が強い場合や痛みが強い場合は手術を検討します。
腓骨筋腱炎
足首の外側にある腓骨筋腱に炎症が生じる疾患です。
主な症状
- 足首外側の痛み
- 足首の腫れ
- 歩行時の不安定感
など
治療方法
安静、冷却、消炎鎮痛剤の投与などの保存療法を行います。難治性の場合はステロイド注射を検討します。
足関節捻挫
足首を捻ることで靭帯が損傷する外傷です。
主な症状
- 足首の痛みと腫れ
- 歩行困難
- 不安定感
など
治療方法
RICE処置(安静、冷却、圧迫、挙上)を行い、程度に応じて固定やリハビリテーションを実施します。
シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)
過度の運動により、脛骨の骨膜に炎症が生じる疾患です。
主な症状
- 脛骨内側の痛み
- 運動時に痛みが増強
- 触診での圧痛
など
治療方法
安静、アイシング、ストレッチなどの保存療法を行います。原因となる動作の改善も重要です。
モートン病(足根管症候群)
足の指の間の神経が圧迫される疾患です。
主な症状
- 足の指の間の痛みやしびれ
- 歩行時の痛み
- ボールのような異物感
など
治療方法
適切な靴の選択、足底板の使用、消炎鎮痛剤の投与などの保存療法を行います。難治性の場合は手術を検討します。
扁平足
主な症状
- 足の疲れやすさ
- 長時間の立ち仕事での足の痛み
- 足の内側部分の腫れや痛み
- 歩行時のバランスの悪さ
など
治療方法
軽度の場合は、足底板やアーチサポートなどの装具療法を行います。症状が強い場合や足の変形が進行している場合は手術療法を検討します。
強剛母趾
親指の付け根の関節が硬くなり、動きが制限される状態です。関節の変形や炎症を伴うケースが多く見られます。
主な症状
- 親指の付け根の痛み
- 親指の動きの制限
- 歩行時の痛み
- 靴を履く際の不快感
など
治療方法
初期段階では、消炎鎮痛剤の投与や装具療法を行います。症状が進行した場合や日常生活に支障がある場合は手術療法を検討します。
内反小趾
小指が内側に曲がり、付け根の関節が外側に突出する変形です。靴との摩擦により痛みや炎症を引き起こすことがあります。
主な症状
- 小指の変形
- 靴擦れによる痛み
- 靴の圧迫による不快感
- 歩行時の痛み
など
治療方法
保存療法として足底板や装具療法を行います。変形が強く痛みが持続する場合は、手術による矯正を検討します。
足底腱膜炎
足の裏にある足底腱膜に炎症や変性が生じる疾患です。過度の運動や体重負荷が原因となることが多いです。
主な症状
- 足の裏全体の痛み
- 第一歩を踏み出す際の強い痛み
- 長時間の歩行後の痛み
- 朝一番の歩行時の痛み
など
治療方法
ストレッチ、足底板の使用、消炎鎮痛剤の投与などの保存療法を基本とします。難治性の場合は体外衝撃波治療や手術療法を検討します。
変形性足関節症
足関節の軟骨が徐々に摩耗し、関節の変形を来す疾患です。過去の捻挫や骨折が原因となることがあります。
主な症状
- 足関節の痛み
- 関節の腫れ
- 動きの制限
- 歩行時のつっかかり感
など
治療方法
初期は消炎鎮痛剤の投与や装具療法、リハビリテーションを行います。症状が進行した場合は手術療法を検討します。
足関節インピンジメント症候群
足関節の骨や軟部組織が衝突することで痛みが生じる状態です。スポーツでの反復動作が原因となることが多いです。
主な症状
- 足関節の痛み(特に足首を上下に曲げ伸ばしした時)
- 関節の引っかかり感
- 可動域の制限
- 運動時の不快感
など
治療方法
活動の制限や理学療法、消炎鎮痛剤の投与などの保存療法を行います。症状が改善しない場合は手術療法を検討します。
踵骨骨折
かかとの骨(踵骨)が折れる骨折です。高所からの転落など強い衝撃で発生することが多いです。
主な症状
- かかとの強い痛み
- 足部の腫れ
- 体重をかけられない
- 足の変形
など
宮﨑整形外科で行う下肢(足・脚)の痛みへの手術

当クリニックでは、患者様の症状や病態に応じて、適切な手術方法を選択・提供しています。下肢(足・脚)の痛みを引き起こす主な疾患に対する手術方法は以下の通りです。
アキレス腱断裂
アキレス腱縫合術
断裂したアキレス腱を縫い合わせて修復する手術です。通常、足の後ろに5〜10cmほどの切開を入れて行います。手術後は歩行能力の回復を目指し、リハビリテーションを行います。スポーツ復帰も可能ですが、十分な回復期間が必要です。
外反母趾
中足骨骨切り術
親指の付け根にある中足骨を切って角度を修正し、固定する手術です。変形を矯正することで痛みを軽減し、歩行を改善します。手術方法は症状の程度により選択され、回復には数週間から数ヶ月かかります。
腓骨筋腱炎(難治性)
腱滑膜切除術
炎症を起こした腱のまわりの滑膜(腱鞘)を切除する手術です。通常、足の外側に小さな切開を入れて行います。腫れや痛みを軽減し、腱の動きをスムーズにすることを目的としています。保存療法で改善しない場合に検討されます。
足関節捻挫(慢性不安定性)
靭帯再建術
繰り返す捻挫で緩んだ靭帯を、自分の体の別の部分から取った腱や人工靭帯で補強する手術です。足首の安定性を取り戻し、捻挫の再発を防ぎます。手術後はリハビリテーションを行い、段階的に足首の機能を回復させていきます。
モートン病
神経切除術
足の指の間の神経(中足趾神経)を切除する手術です。通常、足の甲に2〜3cmほどの切開を入れて行います。神経を取り除くことで痛みを軽減しますが、その部分の感覚がなくなる可能性があります。保存療法で改善しない場合の選択肢となります。
扁平足
腱移行術+踵骨骨切り術
重度の扁平足に対して行う複合的な手術です。後脛骨筋腱の機能を回復させるため、別の腱による再建を行い、同時に外側に傾いた踵骨を内側に矯正します。手術後は段階的なリハビリテーションを行い、アーチの形成と足部の安定性の回復を目指します。
強剛母趾
関節形成術
親指の付け根の関節に生じた骨棘(余分な骨)を切除し、関節の可動性を改善する手術です。比較的初期の症例に適しており、痛みの軽減と関節の動きの改善が期待できます。手術後は早期からのリハビリテーションを行い、関節の柔軟性の維持を目指します。
内反小趾
中足骨骨切り術
小指の付け根にある第5中足骨を切って矯正する手術です。小さな切開で行い、骨切りの位置や角度を症状に応じて調整します。手術後は適切な固定期間を設け、その後徐々に荷重を開始していきます。
足底腱膜炎
内視鏡下足底腱膜切離術
足の裏に小さな切開を加え、内視鏡を用いて足底腱膜の一部を切離する手術です。傷が小さく、術後の回復が早いのが特徴です。手術後は段階的に荷重を増やし、1~4週間程度での痛みの軽減が期待できます。
変形性足関節症
人工足関節置換術
痛みの原因となっている変形した関節面を人工関節に置き換える手術です。脛骨側と距骨側の2つのコンポーネントを用いて関節を再建します。手術後は慎重なリハビリテーションを行い、新しい関節での歩行機能の回復を目指します。
足関節インピンジメント症候群
関節鏡視下骨棘切除術
足関節の内視鏡(関節鏡)を用いて、衝突の原因となっている骨棘や軟部組織を切除する手術です。小さな切開で行うため、術後の回復が早く、早期のスポーツ復帰が可能です。手術後は段階的なリハビリテーションを行い、関節の可動性の回復を目指します。
踵骨骨折
観血的整復固定術
骨折部位を直接確認しながら、プレートやスクリューで固定する手術です。骨折の状態に応じて最適な固定方法を選択し、踵骨の形状と機能の回復を目指します。手術後は慎重な経過観察とリハビリテーションを行い、段階的に荷重を増やしていきます。
これらの手術は、患者様の年齢、活動性、症状の程度など、様々な要因を考慮して最適な方法を選択します。また可能な限り低侵襲手術の技術を取り入れ、患者様の負担軽減と早期回復を目指しています。