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小児の外傷について

子供の成長期は、活発な活動と急速な身体の発達が同時に起こる特別な時期です。この時期には、大人とは異なる特有の外傷や障害が発生しやすく、適切な診断と治療が将来の健康に大きな影響を与えます。
小児の外傷は、成長期特有の骨や関節の特性、そして子供特有の行動パターンによって引き起こされることが多く、その診断と治療には専門的な知識と経験が必要です。福井市加茂河原の宮﨑整形外科では、このような小児特有の外傷に対して、豊富な経験と専門的な知識を活かした診療を提供しています。
小児整形外科の専門知識を活かした診療

当クリニックの院長は、小児整形外科での専門研修を含む豊富な経験を持っています。この経験を活かし、成長期特有の骨端線損傷や、スポーツによる疲労骨折、見逃されやすい足首の捻挫による剥離骨折など、小児特有の外傷に対して的確な診断と適切な治療を行っています。
子供の成長に配慮した治療方針の立案や、将来を見据えたアドバイスなど、専門的な視点からのケアを提供しています。
お子様の些細な変化にも注意を
子供は自分の症状を正確に伝えることが難しく、また痛みを我慢してしまうことも少なくありません。そのため、外傷の早期発見には保護者の方の観察が非常に重要です。以下のような変化が見られた場合は、ご相談ください。
- 機嫌が悪くなった
- いつもと様子が違う
- 特定の動作を避けるようになった
- 歩き方が変わった
- 部分的な腫れや変形がある
- 痛がる場所が移動する
など
これらの症状は、骨折や捻挫などの外傷のサインかもしれません。早期発見・早期治療が、お子様の健やかな成長に繋がります。気になることがあれば、些細なことでもお気軽にご相談ください。
部位別の小児の外傷
股関節
発育性股関節形成不全
生まれつき股関節の発育が不十分な状態です。初期には症状がほとんどありませんが、進行すると股関節の可動域制限や跛行(はこう)が見られることがあります。
大腿骨頭すべり症
思春期に大腿骨頭が大腿骨頚部からずれる疾患です。股関節や大腿部の痛み、脚の外旋、跛行などの症状が現れます。
膝
オスグッド・シュラッター病
成長期の子供によく見られる膝の痛みです。膝の下の部分が腫れたり痛んだりし、走る、ジャンプするなどの動作で痛みが強くなります。
半月板損傷
膝の内部にあるクッションの役割をする半月板が損傷する状態です。膝の痛み、腫れ、動きの制限、「ロッキング」と呼ばれる引っかかり感などの症状が現れます。
骨端線損傷
成長期特有の外傷で、膝周辺の骨の成長部分が損傷を受けます。痛み、腫れ、動きの制限などの症状が現れ、適切な治療をしないと将来の成長に影響を及ぼす可能性があります。
足・脚(下肢)
踵骨骨端症(セバー病)
かかとの痛みを特徴とする成長期の疾患です。かかとの痛み、特に運動時やかかとを押した時の痛みが主な症状です。
成長痛
夜間に足や脚に痛みを感じる症状です。特に日中の活動が多かった日の夜に痛みを感じることが多く、朝には改善していることが特徴です。
疲労骨折
繰り返しの負荷によって骨に微細な亀裂が入る状態です。徐々に進行する痛み、特定の動作での痛みの増強、腫れなどが主な症状です。
足首の捻挫による剥離骨折
捻挫と思われる症状が実は骨の一部が剥がれる骨折であることがあります。足首の痛み、腫れ、歩行困難などの症状が現れますが、通常の捻挫よりも症状が長引くことがあります。
X脚・O脚
生理的X脚・O脚
成長過程で見られる正常な脚の形態変化です。通常は症状を伴わず、歩行や走行に問題はありません。
病的X脚・O脚
過度の変形や片側性の変形がある状態です。歩行の異常、膝や股関節の痛み、疲れやすさなどの症状が現れることがあります。
背中
側弯症
脊椎が横方向に曲がる変形です。初期には症状がほとんどありませんが、進行すると背中の非対称、肩の高さの違い、腰の傾きなどが見られることがあります。
姿勢性円背
背中が丸くなる姿勢の異常です。猫背の姿勢、背中や肩の痛み、疲れやすさなどの症状が現れることがあります。
腰
腰椎分離症
腰椎の一部に亀裂が入る状態です。腰の痛み、特に体を反らした時の痛みが主な症状です。
腰椎椎間板ヘルニア
椎間板が飛び出して神経を圧迫する状態です。腰の痛み、下肢のしびれや痛み、歩行困難などの症状が現れます。
首
斜頚
首が傾いたり回旋したりする状態です。首の傾き、顔の非対称、首の動きの制限などが主な症状です。
頚椎捻挫
首に急激な力が加わることで発生します。首の痛み、首の動きの制限、頭痛、吐き気などの症状が現れることがあります。
腕
上腕骨顆上骨折
肘の上の部分の骨折です。激しい痛み、腫れ、変形、腕の動きの制限などの症状が現れます。
前腕骨骨折
橈骨と尺骨の骨折です。痛み、腫れ、変形、腕の動きの制限などの症状が見られます。
肩
鎖骨骨折
鎖骨の骨折です。肩の痛み、腫れ、変形、腕を動かす際の痛みなどの症状が現れます。
肩関節脱臼
肩の関節が外れる状態です。激しい痛み、肩の変形、腕を動かせないなどの症状が現れます。
肘
野球肘(内側上顆骨端症)
投球動作による肘内側の痛みです。肘の内側の痛み、腫れ、投球時の痛みなどが主な症状です。
肘内障
幼児の肘が部分的に脱臼する状態です。突然の肘の痛み、腕を動かさなくなる、泣き出すなどの症状が現れます。
手・指
骨折
手や指の骨が折れる状態です。痛み、腫れ、変形、動きの制限などの症状が現れます。
ばね指
指を曲げ伸ばしする際に引っかかりを感じる状態です。指の付け根の痛み、指の動きの引っかかり、こわばりなどの症状が見られます。
怪我(外傷)
挫傷・打撲
外力による軟部組織の損傷です。痛み、腫れ、内出血(皮下出血)などの症状が現れます。
捻挫
関節を捻ることで靭帯が損傷する外傷です。痛み、腫れ、関節の不安定感、動きの制限などの症状が見られます。